粋な注文の仕方
お寿司屋での振る舞い
「本物の鮨とは何なのか?」
今日はお寿司を食べるという意識、特別な感覚を味わってほしいんです。
暖簾をくぐるか?くぐらないか?人生は一期一会です。
お寿司離れしているこの世の中、20代・30代の方々にも「本当のお寿司とは何なのか!?」を知って頂くためにも日々努力しております。
食材の調理から、見た目の美しさ、自然との調和など、現在の食生活の変化や多様化に伴い、本物の味に触れる機会が少なくなっています。
寿司の粋な注文の仕方
基本は『白身、赤身、こってり、巻きもの』といわれます、
これを原則として10貫が1人前と考えてください。
その中で、自分の好みに組み立てていくのが寿司屋の楽しみ方です。
ただしこれはあくまで原則。
せっかくの美味しいお寿司、自分の食べたいように食べていいんです。
まずは軽くおつまみとして、お造りを出してもらったり、赤身から食べたっていいでしょう。
予算を決めて店側に伝えておき、
その範囲を越えそうになったら合図をしてもらうことも決して恥ずかしいことではありません。
若いことは特権、恥ずかしがらずにどうぞ店主にお尋ねください、
場数を踏むことで、女性をエスコートできる大人な男性になれますよ。
すしのおいしい食べ方
すしの食べ方に茶事のようなむずかしい作法はありませんが、よりおいしい食べ方はあります。
まず、よく悩む問題として手で食べるか、箸で食べるかということがあげられます。
握りずしが誕生したころの屋台では、お客様は立ったまま手ですしてつまんで食べるのが普通でした。
それが時代が経るにつれ、カウンターでも椅子に座り、箸を使って食べるようになりました。
ですから、どちらでも良いのですが、すし飯がこぼれず、醤油につけやすいといった食べやすさからすると、
手で食べる方が本来は適しています。ただし、食べる前に手を良く洗っておきましょう。
どちらにせよ、握りずしの場合はタネをはがしてシャリと別々に食べたり、醤油のつけ過ぎは避けてください。
醤油をつけないすし
すしの中には醤油をつけないで、そのまま食べた方がおいしいすしがあります。
アナゴやシャコ、ハマグリ、煮イカなどネタの上に煮ツメがぬってあるすしや卵焼き、かんぴょう巻き、太巻き、伊達巻は、
醤油をつけないのが原則。これらのすしは煮ツメなどにその店独特の味があるので、そのまま味わうようにします。
また、板前の人がタネに煮きり醤油などをつけて出すすしも、醤油をつけずにそのまま食べます。
分からない時は、恥ずかしがらずに板前の人に聞くようにしましょう。親切に教えてくれます。
大阪で発祥し関西方面で今でも大人気の「箱すし」は、醤油をつけないで食べるすしの代表格です。
事前に煮たり焼いたり調理したエビ、アナゴ、ケラ(玉子焼)を、木箱の中のシャリの上に乗せて強く押し、切り分けたすしのことです。
具とシャリの間の中具、シャリにも味がついているので、醤油をつけると本来の味と風味を損なうのです。
また、関西地方で人気のバッテラ、松前すしなど棒ずし系統も、醤油をつけないのが「通」の食べ方です。
すしを食べる順序
すしを食べる順序も特に決まりはありません。好きなものから自由に食べていいのですが、
白身などの淡白なネタから食べはじめて味の濃いネタに移っていき、
最後にかっぱ巻や新香巻などのさっぱりとした巻ものでしめるという流れが、すしの味わいを一番増してくれます。
シャリの大きさ
握りずしのシャリの大きさは、お客様が好みを注文できます。「大きめに」とか「普通に」「小ぶりに」と言えば、
板前の人はその通りに調整して握ってくれます。
お茶(あがり)の効能
すし屋で出すお茶は、口直しの役割があります。
すしを食べた後の口の中に残る魚の味を1度お茶で洗ってから、次の新しいすしを味わってくださいという目的から、
熱いお茶をたっぷりと出すのです。
しかも、お茶そのものの味が濃いと、せっかくのすしの味がまずくなってしまいます。
お茶には粉茶が最適なのです。